備中和紙

丹下さんの備中和紙
丹下さんの備中和紙

イージーオーダーの名刺のサンプルを刷りまくっています!

用意している紙に同じように印刷していると違いが出てくるんです。

紙の厚さや質感は様々ですが、インク(特に活字)をのせたときの相性が抜群なのはやっぱり和紙!ということで今更ですがびたみん屋で使っている和紙についてお話したいと思います。

写真にも出ている「備中和紙」は岡山で作られている和紙。この和紙を漉く丹下哲夫さんは岡山県重要無形文化財保持者に認定されるほどの方。倉敷の工芸品にもなっていますし、お習字の半紙でも有名な和紙を作られています。

先日、びたみん屋でも丹下さんの和紙を使いたいとお願いに上がったところ、浜田岳さんのような雰囲気のお孫さんが丁寧に対応して下さいました。名刺の紙の使用許可がでて人安心したところで、工場見学をさせていただきました。

昔ながらの手作業の工程もある和紙作り。大きな機械は目に新鮮でした。水を大量に使う仕事ならではの装置はどうやって使うのかも分らないものでしたがお孫さんが詳しく説明して下さいました。

材料を手に入れるところから始まる和紙作り。その材料を取りに行く方も高齢になり入手困難な様子でした。「このトロロアオイが和紙作りにはとても重要なんですよ」と私には三椏とどう違うのか分らないその乾燥した樹皮のようなものを差し出してお孫さんが語り始めました。どうやらトロロアオイは糊の役目をする植物のようです。とことん自然のものしか使わない紙が良質なのは当たり前ですね。現場の様子をみて改めて実感しました。皮のくずを取る作業はいまでも人の手でするとのこと。手間暇かけて作られた和紙を大切に使いたくなる、そんなことを感じれる工場見学でした。

庭先に三椏が生えていて和紙職人のお宅らしさが漂っていて、この道の達人らしい佇まいが要所要所に見られる自宅と工場に文化の継承という重い責任を担った方の生き様を感じました。

 

備中和紙公式ホームページ